野村不動産との第10回目の話し合いの報告

野村不動産との第10回目の話し合いの報告

                                               

                                2019年7月6日

 

7月3日、6時から、日吉地区センター別館で、野村不動産との第10回目の話し合いが行われました。参加は「会」から、木間代表、金沢、渡部、西川、渡辺、先方は、野村不動産の永井、フォエバーサンクス、那波、高橋、そして、設計・施工担当の三井住友建設から担当者二人が参加しました。

 

 話し合い合われたことは、三井住友建設の方が参加して、「工区の工事着手」に関して、②騒音・振動計の配置について③保育所問題など、事業計画について、とくに、「サービス付き高齢者住宅」(D工区)についてでした。

 

工事遵守事項をめぐって

 

 ①では、三井住友建設から、「〈仮称〉日吉箕輪町計画 C工区 新築工事着手のご案内なるものが、説明されました。

 C工区は、まだ、横浜市の建築確認申請に向かう判断がなされていない段階と思われますが、それへのステップで、事実上の、住民への工事説明会であったと思います。

 そこには、これまで、野村不動産と話し合ってきた、「工事協定(案)」の反映がありました。同時に、いくつかの論点を残すものでした。

  一つは、作業時間についてです。

 「昼の時間」も、一定時間、騒音工事を行わない時間をつくることにして欲しい、と要望してきました。深夜はもとより、早朝、夕方、日曜日は工事はしないことは常識になっているの同様、地域住民の市民生活上、昼の時間にも一定、工事をやらない時間、静けさを確保してしかるべきだという点です。

 野村不動産は、現場(三井住友建設)の同意が得られない、としてきました。今回、同席した三井住友建設も、あらためて、「昼休みは取るが、作業はいろいろなものがあって一律にやらない時間をとるわけにいかない」ということでした。

 確かに、材料の性質上切れ目なく作業を続けなくてはいけない作業があることは確かでしょうが、そうでないものについて、なぜきっぱり止めないのか。やめるときはやめる、その指示を徹底すればいいだけのことではないか。なぜやめられないのか、と論議になりました。周辺の地域住民に迷惑をかけない、この原則問題ではないか、という点です。

 三井住友側は、現場はいろいろ工事があっての進み具合がある。一律に休めない。そこを、「やりません」と約束しても、できないことが出てしまう。約束しても、努力目標になってしまう。できない約束はしたくない、という。

深夜、早朝ならば、工事はやらない、やれない。これはつべこべ言い訳は成り立ちません。しかし、昼の時間、となると、きっぱりいかない。「実態として昼休みはとっている。やかましい作業は行われていない」から、明文化しなくとも、との答弁も出ましたが、それが実態なら、なぜ、明文化できないのか。例外は例外で、告知する。この点では平行線になりました。

 昼の時間もありますが、朝の問題です。「工事遵守事項」で「作業時間」については、「①作業時間は原則として午前8時から午後6時までとし、その前後に騒音・振動等の発生しない準備及び片付け作業を実施します。但し、杭頭処理等の特に騒音・振動が大きい特定建設作業については、午前9時から午後5時までとします。」とされています。

 この点で、ロイヤルマンションに住まう方から、実態として、7時台から、クレーンが動いている。周辺住民としては作業しているとしか感じられない。どうなっているのか。前後に「準備」「片付け」というがどのくらいの前後なのか、実際上作業時間の拡大延長になっているのではないか。あいまいだ、という点が論議になりました。

 クレーン車の操作は準備の段階は一人で行われている。倒れてこないか、不案もある。工事自体大規模で、住民のは迷惑行為だが、7時台から動かれてはたまらない。8時は音が出ない作業となっているが、音は出ている。非日常の音は騒音だ。8時以降にして欲しい。場内に敷いている鉄板の上を車が通ると、ガタピシ音を立てる。以前も苦情を出したが、正されていない。など。

 では、8時前の準備作業とはどういうものか?

 この点では、①クレーンを起こす②ポンプ車の設置、③車両の搬入④職人さんの道具の搬入などとされました。

 町会からは、7時半~8時については、子どもの通学上の配慮から、車輛の出入りはやめて欲しい、との申し入れを受けているとのこと。「遵守事項」に書き込むことはしていないが、その時間の車輛の出入りは避けるようにしているとのことでした。しかし、その結果、車輛の搬入が、7時台に繰り上がっていることもあるようです。「前後」の基準があいまいなに崩しに広がっているのです。

 そもそも、「遵守事項」には、準備・片付けの作業は「騒音・振動等の発生しない」作業とされています。騒音・振動の出る作業は、ダメ。8時以降にする。これ以外ありません。ちょっとだけならOK、などのあいまいさを残したら、明文化がそれこそ、努力目標になってしまうのではないか。この点は、住民側として厳しくチェックしていることを述べました。

 一方、騒音・振動だけでなく「等」があります。「等」の内容は様々なものでありうる。この点は住民の側の受け止めもある。具体的には、子どもの通学に負担をかけない、危険回避の問題がすでに出ていますが、早朝から、非日常の音、また、作業行動が周辺住民に与えるプレッシャーやストレスの問題も発言されました。それが迷惑と感じられるという場合です。

 これは、個人差があって、一律に対応できない(いちいち対応していたら仕事にならない)というのが野村、三井住友側の主張のようでした。しかし、それを個人的例外的反応として切り捨てていいのかの追及に対し、「配慮」はする、ということで落ち着きました。

 子どもの通学への配慮とともに、どういう「配慮」か、今後の見極めが必要です。

 

工事現場の騒音・振動をとらえていない~それが配置の目的か!?

 

②については、騒音・振動計がちゃんと音・振動を拾っているのか、が問題とされました。そもそも、何を測定しているのか。

 びっくりしたことは、今回の騒音・振動計は、工事現場の発する騒音・振動だどれほどなのかを測定するものではない、ということが明らかにされたことです。それが、法令に基ずく測定法にのっとっている、というのです。

 われらの疑問は、防音壁に囲まれ、集音マイクが外向きになっていては、工事の音がちゃんと拾えないのではないか、という疑問でした。実際、いつ見ても、たいへん低い値しか出ていないのです。

 これに対し、今回の測定は、工事音・振動そのものではなく、それが「防壁」でどうなっているかをとらえるもの、「壁」の高さは、1.8m、2m、3mなどあるが、今回は1.8mでやっている。場所によっては、綱島街道の車の音を拾ってしまうので、それは避けたい、というのです。

 ということで、計測器の周りが、がっちり「防壁」で囲まれていた訳が分かりました。しかし、「防壁」は、工事現場全てを覆っているわけではありません、

 また、音など、上に抜ける。たとえ3mの「防壁」があってもその上は筒抜けなのです。これは、東横線の「防壁」からもわかります。

 壁のすぐ隣は、音は小さくとも、2階、3階には、かなり大きい音が響きます。工事現場でもそうでしょう。今回の「騒音・振動計」は、そういう音を拾っていない。いや、拾わないように配置されているのです。それが適法な配置だというのです!!!

 われらが、工事音や振動そのものがどれほどかを知りたいのだ、というと、「じゃあ、私が一日立って測定しましょうか」と関係者が馬鹿なことをいう。「現場の音を直接はかったら、とても85dlでは収まらないだろう」とも。それが長く続くならば違法ではないか。そういう事態はないかを検証したいから、計測器を配置を求めてきたのだ。それを主張しました。

 もちろん、防壁の効果はあるでしょう。効果ある防壁を配置してもらいたい。しかし、そのうえでも、実際、どの程度の音であり、振動なのかが確かめられなくてはならないのではないか。

 防壁でどう軽減されるのか。我らが検証したいのは、その点です。

 工事は、AからB、さらにC工区へ進みます。現在の配置場所、配置の仕方が、適当なのか。機器を増やすべき、を主張・要求しました。

 配置場所の移動は応じられるが、機器を増やすことは、受け入れられないと回答。 機器を増やすこと拒否する理由はなにか?経費という。どれほどの経費なのかの質問には、回答を拒否しました。

 

保育所問題につては、「進捗なし」

 

保育所問題につては、「進捗なし」との回答でした。

 私たちの市長への公開質問状(陳情)を示し、このエリアでの保育所・保育施設の設立配置は、緊急不可欠、野村不動産の3棟高層集合住宅については全てにおいて配置すべきだ。B棟にしても、C棟にしても、地区計画通り、低層に配置することを重ねて求めました。

 

地域貢献施設の配置図(全体)の新たな問題

 

④新たな問題として浮かび上がったのは、地域貢献施設の全体配置の図面(野村不動産が、A工区の建築計画を横浜市に提出するにあたって添付2017年2月22日、)の問題です。

 野村側は、重ねて、そこで、保育所配置場所の変更はその図面で示したとしましたが、変更はそれだけではありませんでした。

 C工区に当たる「中央広場に面した低層」棟について、野村不動産の当初の説明会(2016年8月22日)の説明会では、「保育施設(認可保育)」「学童施設」「健康増進施設(フィットネス)「老人福祉施設(サービス付き高齢者住宅)」とされていました。それが、1階は、コミュニティーカフェ(400㎡)飲食店、帰宅困難者スペース、自転車置き場(20台)、となり、2Fはスポーツジム(400㎡)です。

 しかも、全体として、「生活利便施設」として色付けされいることです。そこは、地区計画によれば、「生活支援施設」とされていたものでした。

 

サービス付き高齢者住宅問題ー野村不動産、唐突な「謝罪」?

                        ~事実関係を明確に~

 

 また、問題は、それだけでなく、D工区について、2016年の説明会(2016年8月22日)では、「老人福祉施設(サービス付き高齢者住宅)」とされ「地域貢献施設(生活利便・支援施設)と位置づけられていました。そして、これについては2017年2月22日時点の「配置図」でも踏襲されていました。

 しかし、その後2019年4月5日行われた D工区についての野村不動産の建築計画説明会では、食堂とか、プールとか運動施設の併設を認めながら、施設はあくまで「サービス付き高齢者住宅」で、自立した高齢者(夫婦可)対象の営利施設で、福祉施設でも、地域貢献施設でもない、と明言したのです。

 これは、地域貢献施設として位置付けていた2017年計画自体が変更されたことになります。

 ロイヤルマンション権利組合理事会は、今回の開発計画に反対する立場には立ってきませんでした。その背景の一つには、高さ規制緩和による周辺地域の景観・日照などの圧迫被害を受けるものの、老人福祉や児童福祉などの地域貢献施設が配置され、暮らし易くなるなど住民生活が豊かになる事業が行われるならば、受け入れるのもやむを得ないといことがあったのではないか。参加者の発言でした。その計画が、どうなってしまったのか。

 地域貢献施設という位置づけ自身が変えられてしまったということは、ロイヤルマンション住人に対してだけでなく、ほとんど地域住民には知らされていてない。それでいいのか。

 これに対し、野村不動産は、サービス付高齢者住宅の位置づけについては、野村不動産側に混乱があり、住民の皆さまに、不信をもたれることになったかもしれない。お詫びすると言い出しました。

 唐突な発言でしたが、お詫びの前に、事実関係を明確にして欲しいことを求めました。

 高齢者住宅事業は、野村不動産の直系会社が行うそうです。

 老人福祉施設、地域貢献施設とさんざん宣伝して来ながら、最後に、国の補助金も付く野村のドル箱的な営利事業だ、地域貢献施設でもなんでもないというのでは、そうした事業が実施されるというが故に、全体計画を受け入れてきた住民に対するあまりの背信行為ではないか。言葉を変えれば詐欺ではないか。

 天下の野村のやることか。野村なればこそやることか。

 横浜市はどう見るのか?

 大きな問題です。

 

次回の話し合いは、

 8月7日 6時から、日吉地区センター別館と確認しました。

事務局 渡辺